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2025年05月06日
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SS(if…主+セベク+チャーリー)
2011年04月19日
タマキちゃんが好きすぐる!^ω^ な突発SSというか前回の続きです←
if…またリメイクされてくれないかしら……。
明日から暫く留守しますー。環境があれば出没するかもですが、とりあえず描いたり書いたりはしようと思ってます^^(←仕事……
1週間のモーテル暮らし! 頑張るぞー!! そして隙あらばロッテワーr(ry
if…またリメイクされてくれないかしら……。
明日から暫く留守しますー。環境があれば出没するかもですが、とりあえず描いたり書いたりはしようと思ってます^^(←仕事……
1週間のモーテル暮らし! 頑張るぞー!! そして隙あらばロッテワーr(ry
■Where did you learn that? 2■
エストマを唱えているから、悪魔は寄って来ないはず。ならば、この気配は何だろう。
「セベク」
「……ああ」
互いの位置を確認し合って、気配に意識を集中させる。
気配が動き、それと同時に身構える。
ガチャリ、という音。相手は銃を使う気だろうか。
「死ねや、悪魔!」
岩陰から身を乗り出した人物が銃の引き金を引く。
しかしそれよりも早くCOMPを作動させたタマキが、仲魔の名を大きく叫んだ。「モリーアン!」
モリーアンは物理攻撃がほぼ利かない。身を呈して守ってくれた仲魔に礼を言い、タマキは銃を放った人物に目を向ける。――向けて、瞳を見開いた。「真二……?」
所々ボロボロになってしまっているが、奇抜な髪型に独特のファッション。チャーリーこと黒井真二だ、間違いない。
真二、ともう一度名を呼ぶが、向こうは警戒を解こうとしない。
「タマキの姿で騙そうたってそうはいかねーからな、クソ悪魔」
「八幡は?」
「あ?」
「八幡は無事なの!? あっ、ついでにアンタも無事で良かったって一応言っとく! 良かったね!!」
「だから俺は騙されねーって――おい!?」
「ほらほら、さっさと学校に案内してよ!」
セベクの背に乗り、勝手に戦闘態勢を解いたタマキに、チャーリーは呆気に取られたようだった。
やがて我に返って、手に持つ獲物をぐっと握る。隙だらけの背中は、その気になれば斬れそうだ。
「斬っても新しいガーディアンが憑くだけよ? 真二なら分かるっしょ?」
ガーディアンの加護があるのは人間だけだ。なら、コイツは本当に。
「タマキ……か?」
「ん」
短く頷く。
自分勝手なその仕草は、自分の知っている彼女に違いない。
降参の意味で両手を上げて、チャーリーはタマキに苦笑した。
「ま・いーや。どうにでもなれだ、ついてきな」
ハザマの力が無くなってしまった今も、どうやら学校は悪魔は出なくて済んでいるらしかった。
だが食料の調達するには外に出なければならず、そのため幾人もの生徒が意を決して魔界に出たが、戻って来れたのは数える程しか居なかった。
チャーリーは戻って来れた数人のうちの一人だったが、外に出ては一人で魔界から脱出する方法を探っていたとの事らしい。
「非常階段から行ける世界のリングを集めたら、出口が開けそうだったんだけどよ……」
ふと、それまで感じていたハザマの気配が無くなって、それと同時に開きかけていた出口も消えてしまった。
「……て、何目ェそらしてんだ」
露骨に視線を泳がせているタマキに向かってそう言うと、彼女はコツン、と自分のこめかみに手をあてた。そして、可愛らしく舌を出す。
「それ、私のせいかも!」
えへ♪ と小首を傾げてみても効果はない。
「お前のせい……?」
「いや、何と申しますか、ええと……」
「コイツが魔神皇をぶっ倒したんだよ」
「あァ!?」
驚愕を通り越して半ば呆れる。行方不明になってる間、一体どこで何をしてたんだ、この女。
そういえばコイツが馬代わりにしている悪魔は何なんだ。
「俺は神獣セベク。これから魔界の主となるべきアモンの僕だ」
チャーリーの視線の意味を読み取ったのか、セベクが言った。
ふんぞり返って立つ際に背中から転げ落ちたタマキが「ちょっと!」とセベクに猛抗議。
「テメェな、いつまでも人を馬代わりにしてんじゃねえよ! つかテメェ重いんだよ」
「重っ……!?」
「女っつーのは、ハトホルみてーにもっとムチムチっとして柔らかくて軽いもんだろ。お前筋肉ばっかでガッチガチじゃねえか。クソ重ェ」
「……貴様……」口調を改め、タマキはヒノカグツチをゆらりと構える。「乙女に向かっての暴言の数々……許し難き所業にござるぞ……」
「ござる!?」
「そこへ直れ、ワニ!!」
「ワニじゃねェ! おい、危――!!」
「待て待て逃げるな馬鹿ワニーー!!」
器用に二足歩行で猛ダッシュのワニと、劣らず俊足の女子高生。
奇妙な追いかけっこを呆然と見つめるチャーリーだったが、やがて諦めたように息を吐く。
(相変わらずのマイペース……。)
重要な話が全く持って進まない。
けれど、そんな変わらぬ様子の彼女の姿に安堵する。
「タマキ、ワニ! さっさと来ねえと置いてくぞ!!」
はーい、と元気に挙手するタマキと「誰がワニだ」と牙を剥くセベクに小さく笑んで、チャーリーは学校に向かって歩き出す。
まさか、こんな彼女が「人殺し」と糾弾される事になろうとは、この時は露にも思わなかった。
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